古賀グラウンド取材日記 その2『心を磨く』

午後5時 九産大九州野球部のバスがグラウンドに到着。

『さあ練習開始!』

…っと思ったものの、バスから降りてきたのは、

森崎監督、山口部長と5、6人ほどの部員。

バスの中を見ると、かなりの数のバッグが積まれていました。

不思議に思っていると、部長から、

「3キロ手前で下ろしてきました。

100人くらい走ってきますよ。」

…『えっ!!??』

九産大九州の野球部の選手たちは、平日の練習前、

高校からグラウンドへ移動する道の途中で降りて、

3キロほど走っているそうです。

そして少しずつ選手たちがグラウンドへ到着。

私を見るとすぐに近寄ってきて、

「こんにちは!!」と大きなあいさつ。

しかも、一人一人、立ち止まって「気をつけ」をしてから

私の目を見て、気持ちのいいあいさつをしてくれました。

それからも、まだ練習は始まらず

選手たちは休むことなく

草むしり、落ち葉拾い、

グラウンドのライン引き、水撒き…

何も言われることなく、黙々と作業に当たる選手たち。

じっと立っている自分が申し訳なくなるくらい、

選手たちの働く姿に、本当に感心しました。

思い起こせば、先月行われた九州大会でも

決勝戦で敗れた後すぐに

ベンチの中で清掃する選手たちの姿がありましたね。

その後、ようやく練習開始。

kog-g

正直、野球部専用のグラウンドなので

対外試合などをすること以外、おそらく

他の人から見られることはないグラウンド。

それにも関わらず、練習が終わった後も

みんなで清掃活動に当たる姿は

単なる「掃除」を超えた「修行」に近いものを感じました。

春の甲子園出場を勝ち取った九産大九州の強さの秘密に

少し触れることができたような気がしました。

その日家に帰った私は、

久しぶりにお風呂掃除をしました。笑

つづく