TKU 荒木恒竹アナウンサー

ブログに書いていいものか悩みましたが、

TKUの方から

「荒木さんの喜ぶ顔が浮かびます」と言っていただいたので

長文ですが、書かせていただきます。

テレビ熊本の顔としてたくさんの人に愛されてきた

TKUテレビ熊本の荒木恒竹アナウンサーが

27日(日)午後1時58分に亡くなられました。57歳でした。

私自身、荒木さんには、本当にお世話になりました。

いくら感謝の言葉を申し上げても感謝しきれないくらいです。

荒木さんのお人柄に触れたのは、

去年の熊本地震の取材のときでした。

応援取材で駆けつけた私は、初めての経験ばかりで、

戸惑うこと、悩むことばかりでした。

そんなとき、荒木さん自身も地震の被害にあって

おそらくかなり疲れていらっしゃったにもかかわらず

親身になって私の相談に乗ってくださいました。

福岡に帰ってきてからも、電話やラインで

私のことを気にかけてくださいました。

「今度、応援取材のお疲れさん会しようよ」

そう言って、秋には、TKUの方々と

阿蘇へドライブに連れて行っていただきました。

同じ系列とはいえ、他局の一アナウンサーに

『どうしてここまでしてくださるんだろうか』と、

不思議に思うくらい、

本当に人情味あふれる、心優しい方でした。

その行く先々でも、熊本の街の人たちと

気さくにお話をされていた荒木さんの姿が

まるで、きのうのことのように思い出されます。

本当に誰からも愛される素敵な方なんだと感じ、

私もいつか

『荒木さんのような、素敵なアナウンサー、人間になりたい』

と思っていました。

そして、先週末、私にとって、

入社以来一番大きな仕事ともいえる、

「バドミントン世界選手権」の実況がありました。

主に関東地区の放送のため、福岡では流れませんでしたが、

熊本・再春館製薬所の福島・廣田ペアが

“日本勢40年ぶりの決勝進出”をかけた試合を

実況させていただきました。

その再春館製薬所バドミントン部を、

前身のルネサス、さらにはNEC九州時代から

ずっと応援されてきた、荒木さん。

取材先で、

「福岡の松尾くん、バドミントンやってたんですよ」と

監督や選手に私を紹介してくださったり、

一緒に、初詣の取材でインタビューをさせていただいたり、

どこまででも、かわいがっていただきました。

昨年度、TNCで初めてバドミントンの中継が決まったときも

自分のことのように喜んでくださった荒木さん。

放送をご覧いただき「おもしろかったよ」と、

電話で言っていただいたときは、

本当に嬉しかったです。

今回の世界選手権の試合も、

『また荒木さんに見てもらいたい』と思って

まさに連絡しようと思っていたときの悲報でした。

なにかタイミングも重なり、大舞台で緊張する私を、

荒木さんが近くで見守ってくださっていたような気がしてなりません。

荒木さんから、たくさんのことをいただいてばかりで、

何もお返しできなかったことが、本当に悔やまれます。

荒木さんから教わったこと、

荒木さんにつないでいただいた“人と人とのつながり”を大切にして

これからもがんばっていくことが、

何よりの恩返しだと、感じています。

天国にいる荒木さんに届くように、

荒木さんのモットーでもある、

『一声入魂、全力投球』を胸に刻んで、

日々がんばっていきます。

荒木さん、本当にありがとうございました。

安らかなお眠りを、心よりお祈りいたします。