≪ことばのこと≫#1 「重複表現」

 

2018年。相変わらずスタジオよりも録音ブースでの仕事が多い日々です…

さて、早くも2月。年明けから初詣や合格祈願、そして節分と神社やお寺を訪れることも多いシーズンですね。放送でも、そういった話題を扱うことが増える時期です。

先日のこと。生放送を直前に控えた後輩が相談に来ました。「『訪れた参拝客は…』という表現はおかしくないですか」と。

確かに、「参拝客」は神社やお寺の側から見た言葉であり、違和感を覚える人も多く注意したい言葉です。そのことを指摘すると、その後輩が「『訪れた』はどうでしょうか……」と。辞書を引くと、参拝とは「神社(寺)に行って拝むこと」(大辞林 第三版)であり、「訪れる」と「行く」が重なっているともいえるでしょう。言葉への考え方は、人によっていろいろですが、いずれにしても「訪れた人は」あるいは「参拝した人たちは」などと、よりシンプルに表現できるのは確かです。

「一番最初」「ダントツの1位(「ダントツ」とは「断然トップ」の略なのです)」「炎天下のもと」「元旦の朝」「クリスマスイブの夜」「最後の追い込み」などは、同じ意味を重ねた明らかな重複表現。言葉のプロフェッショナルであるアナウンサーは、もちろん使うべきではありません。

つい、うっかり使ってしまいがちですが、日頃から言葉の感覚を磨いておかないと、あとで後悔…。あっ!


「シンプルに…」

生き方も言葉もシンプルが一番!と思っているのですが、「どうした?TNC(仮)」のスタジオセットは、至ってシンプル。いえ、この上なくシンプル!

天井から吊り下げられた緑の幕……以上!

通常スタジオのセットといえば、オシャレなリビング風だったり、バックの水槽にホンモノの熱帯魚が泳いでいたり、時には電飾がピカピカと点滅したり……まあ、どんなにシンプルでもオシャレなオブジェか花の一つでもあるものですが、ごくごくシンプル。

見た目は寂しいのですが、これがまあ『魔法の布』。バックの緑に別の画面を、合成させることができるのです。(気象情報などでキャスターのバックに外の景色が映っているアレですネ。余談ですが緑の服を着てしまうと、透明人間という残念な状態に…)と、いうことは、この手法でどこへでも行けるわけで、UFOに乗って宇宙にだって飛び出せます。

この日の収録は、とある場所でキレッキレのダンスを披露するという内容。ディレクターに教えられながら悪戦苦闘。もはやダンスなのか、ただのオジサンの体操なのか……

まあ、シンプルに言えば、いい汗かいてます(笑)

あとは、OAでご確認を!


「4年半ぶりです」

てれビーウーマンに会ったあの日から、4年半。

まさか、今度は自分の頭につくとは…(笑)

その頭はすっかり白髪に変わったことからも、時の流れを感じます。

 

最近、強く思うのは、「テレビは汗!」

「どうした?TNC(仮)」。

毎回、目一杯の汗かいてます。

 

久しぶりに、ボチボチと更新していきます。

よかったら、お付き合いを…

 

 


「週末から…」

社内で久しぶりに、てれビーウーマンに遭遇。
しかも、サッカーのユニホーム姿ではないか!?そこで、思わず一枚。

年甲斐もなく、今週末放送の「おっ!?テレ西」でも、てれビーウーマンと共演予定です。

……そう、いよいよサッカー・東アジアカップ。男女の日本代表がアジアの強豪と対戦!

さらに、来週月曜は「プロ野球  マツダオールスター第3戦」、そして「金鷲旗高校柔道」と、テレ西では真夏のスポーツイベントを連日放送!

現在、23日(火)放送の「金鷲旗高校柔道・女子」の実況準備中。放送は午後3時55分。

今春の全国高校選手権を制した北九州市の敬愛高校が金鷲旗連覇に挑みます。
ぜひご覧ください。


「シンプル……」

京都へ出張した5月のある日……

とあるお寺に立ち寄りました。しばし庭を眺め……

なんだか心が軽くなったような……

掃き清められた庭に、手入れされた木々、
まさに計算され尽くした景観。

見ていて飽きを感じさせない眺めでした。

放送で使う言葉もそうありたいものです。シンプルさが一番です。

京都では、フジテレビ系列の放送用語に関する会議に出席したのですが、そこで話題に上ったのが、「……となる」という表現。

以前ここでも書いたのですが、放送でも最近よく耳にします。

例えば、『4年ぶりとなる1ドル100円台』『九州初となる』、

スポーツニュースでも『引き分けとなりました』『5試合連続となる』、

情報番組でも『締め切りは来週月曜日となっています』など。

いずれも『4年ぶりの1ドル100円台』『九州で初めての』『引き分けに終わりました』

『5試合連続の』『締め切りは来週月曜日です』と言い換えることができます。

マイクに向かうとき、シンプルで、計算され尽くした表現を心がけたいものです。