《ことばのこと》#9「七分咲き」

今年の福岡の桜は、すでに満開。

毎年、気象台の開花発表から満開になるまでの間、放送もでよく使われるのが「三分咲き」「五分咲き」や「七分咲き」など、咲き具合を表わす言葉なのですが、気になるのが、「七分咲き」の読み方。今年も何度か「ナナブザキ」という読みを耳にしました。

アナウンサーは勿論ですが、言葉で伝えることを生業とする人ならば、「シチブザキ」と、読んで欲しいところ。「七」の読み方については、3年前にも、ここに書いたことがあるのですが(《ことばのこと》#3)奥の深い日本語を使いこなしてこそ、プロフェッショナルです。

「七分」(シチブ)とは、その字の通り十分の七のこと。「七分」「七分三分」「七分袖」「七分粥」「七分搗き」などという言葉があります。

古くから日本人が親しみ大切にしてきたきた桜。伝える言葉も大事にしたいものです。