「暑中お見舞い申し上げます」

暑中お見舞い申し上げます。

暑い日が続きますね。そこで涼を感じる写真を……

西日本大濠花火大会。あるご縁があって、特等席で夜空に咲く大輪を
楽しませていただきました。

この夏は、毎週日曜午後3時から、「競馬BEAT」の実況を担当しています。
今週は、「第48回小倉記念GⅢ」。
真夏のターフに大輪を咲かせるのは果たしてどの馬か……

季節を楽しみながら、公私共々充実した夏にしたいですね。


・・・となる

ちょっと古い話ですが、4月の初旬に鹿児島に出張しました。

その鹿児島で、取材の合間に昼食をとるために立ち寄った、ファミリーレストラン形式の
あるお店でのこと。パスタとパンのセットを注文したディレクターの前に、パンをのせた
皿を運んできた店員が一言。「パンになります」。
さすがに「いつなるの?」と聞き返すことはしませんでしたが、何度聞いても、そう聞き
返したくなる言葉です。だからといって「パンです」という言葉とともに持ってこられて
も、それはそれで無愛想だなあ、と思ってしまうかもしれません。逆にファミリーレスト
ラン形式のお店で「パンをお持ちしました」と言われたら、くすぐったく感じることもあ
るでしょう。

「~をお持ちしました」「~になります」「~です」。お店の種類、雰囲気、メニューに
よって合う合わないというのはありそうです。一昔前ならば、「パンでございます」とい
う言い方もありました。それらの使い分けは、店員と客、或いは運ばれてくるメニューと
客との『距離感』のようなものからきているのかもしれません。でも、「パンになりま
す」……私の中では使いたくない言葉に入ります。

放送でも「~となる」という表現が気になります。ここ数日メモしただけでも、「結局引
き分けとなりました」「連敗となりました」「○○(選手)不在となったチームは」「締め
切りは火曜日までとなっています」など。
「引き分けに終わりました」「連敗を喫しました」「~(選手)不在のチームは」「締め
切りは火曜日です」としたいところです。
「~となる」という言葉が醸し出す、何ともいえない『距離感』を感じて仕方ないのは私
だけでしょうか?

場合によって、そうした曖昧な表現にせざるを得ないこともあるのは確かです。しかし
「~となる」の連発は、ボキャブラリーの不足を感じずにはいられません。
言葉の選択から生まれる、受け手との『距離感』を常に考えながら放送に臨みたいもので
す。


本番で…

本番で言い間違えると、アナウンサーは落ち込みます。

きょうの昼のニュース「スピーク」でのこと。
「午後5時54分から…」という原稿。「ゴゴゴジューヨンフン」と読んだ瞬間、
何かおかしい、と頭の中の回路が働き絶句。瞬時に読み直したのですが、
またもや「ゴゴゴジゴジューヨンフン」。

その後の気象情報、「福岡の桜の開花も間近かです」という原稿も、
読み間違いこそしませんでしたが、メロメロ。
予想最高気温が入りませんでした。ゴメンナサイ。

「ゴゴゴジゴジューヨンプン」が正解。
若手アナウンサーに口を酸っぱくして注意してきたのですが、お恥ずかしい限りです。

「イップン」「ニフン」「サンプン」「ヨンプン」「ゴフン」「ロップン」「ナナフン」
「ハップン」「キューフン」「ジュップン(ジップン)」
今更ながら日本語は奥深い言語です。

せっかくの機会なので、そのほかの例も。
「階」は「イッカイ」「ニカイ」「サンイ」「ヨンカイ」「ゴカイ」…

「軒」も「イッケン」「ニケン」「サンン」……でも、
「件」は「イッケン」「ニケン」「サンケン」……

と、ここまで書いたところで、気象予報士の手嶋さんから、
気象台が福岡の桜の開花を発表したとの一報が。


(先週末、出張先で撮影した河津桜です)

花を愛でながら気持ちを切り替えて……アナウンサーたるもの、
本番では綺麗な花を咲か
せたいものです。


春が来ました

今日の福岡は午後から久々に日差しに恵まれました。
気象予報士の手嶋さんに聞くと、福岡市では6日ぶりの日差しだそうです。
窓から外を覗いても、日の光に柔らかさが感じられます。

つい先日までは、「早春」或いは「浅春」という言葉が似つかわしい気候でしたが、陽
気に満ちて暖かさが感じられるきょうは、「陽春」でしょうか?

陽気に誘われて(?)愛用の電子辞書を引いて「春」がつく言葉を調べてみました。
「初春」「新春」「探春」「芳春」「残春」「惜春」「暮春」……

ところで、辞書には載っていないものの、日本人になじみの深い「春」がつく言葉があ
ります。この時期よく聞く言葉です。

それは「球春」。私のパソコンでも「キュウシュン」と入力して2番目に変換されまし
た。いつ、誰が使い始めた言葉かは知る由もありませんが、長い間使われて、辞書には載っていなくても、すっかり日本人に定着した言葉ですよね。

プロ野球は月末のシーズン開幕を前に、連日各地でオープン戦が開催されています。贔屓のチームの、或いはそのライバルチームの今シーズンの戦力は?と、野球ファンにとっては胸躍る季節。

「球春」。私たちスポーツアナウンサーにとっては、取材や資料整理に力が入る季節です。

さあ、『本番』に向けて、もう一仕事、頑張ります。


春を“観測”

気象情報の原稿を手にした若手アナウンサーから、「『ひばりの初鳴きを観測』と書い
てあるのですが、“観測”でいいのですか?」と質問を受けました。

答えは○……気象台が観測しているのは、天気や気温だけではないのです。
ひばりの初鳴き……実は、毎年気象台が観測しているのです。
「生物季節観測」といって、身近な植物、昆虫、鳥などの動きを見て季節の進みを把握する観測だそうです。私たちに最もなじみがあるのは、サクラの開花日ですよね。
ほかにもいろいろ、「生物季節観測」の観測種目があるらしいということで、この方に
伺いました。

おなじみ、日本気象協会・手嶋準一さんです。
手嶋さんのお話では、例えば花の開花では、うめ、つばき、たんぽぽ、そめいよしの、
……あじさい、すすきなど。秋になると、いちょうの『黄葉』や『落葉』。動物ではひば
り、うぐいすの『初鳴』、つばめ、もんしろちょう、とのさまがえる、ほたるなどの『初
見』、あぶらぜみ、ひぐらし、もずの『初鳴』などの観測種目があるそうです。

でも、これらは自然の豊かな場所でなければ「観測」できません。植物は、気象台の敷
地に生える「標本木」で確認できますが、鳥などの場合は、観測員が通勤途中に「観測」したりするそうです。ですから、観測できない年もあるとのこと。(実際、ひばりの初鳴の場合、近年では2008年と2010年は観測データがありません)

冒頭のひばりの初鳴き、今年福岡では2月27日に観測。
平年より10日、去年より22日遅いのだそうです。
ちなみに梅の開花も平年より12日遅い2月14日だったそうです。

季節の進み具合を知る方法は、気温だけではないのです。
昔から日本人は生きものの動きを見て季節を感じていたわけですね。

いよいよ3月。福岡のうぐいすの「初鳴」、平年は3月4日。
つばめの「初見」の平年は3月24日。

さて、今年は……

季節の進み具合を気温などの数値以外で感じる…年度末に向かう慌しい季節だからこそ気持ちに余裕をもちたいものです。


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