「時空を超えて…」

久しぶりに中年アナのつぶやき…

デスク周りを整理していたら、30年前のプリントを発見。著作権の関係もあり、ここへの掲載は控えますが、そこにはアナウンサーの仕事の一つ「読む」という分野で、とてもとても大切なことが書かれていました。

新人時代の研修か、あるいは学生時代の教材か、今となってはどこで戴いたのかも覚えていない、A4サイズ2枚に書かれていた言葉。30年たった今も大事にしたい内容。さっそく日頃のナレーションに生かしています。

 

「一つだけまもってもらいたいのは、自然の節度を越えぬということだ。なにごとでもやりすぎれば芝居の目的からはずれることになる」

「だから、自然を超えてやりすぎれば、およばない場合も同じだが、素人をよろこばせはしても、玄人を悲しませることになる」

別の1枚には…

「一所懸命声を出しても大事なことが何であるかをつかめないと、やっぱり読めないんだ…」

「…無意味な微笑で読むな、という言葉があります。また抒情的といいますか、むやみにうたってしまったりすることで、これも本から離れていってしまう」

欄外には30年前の私の鉛筆書き…

〜内容が要求しているイントネーションでしゃべる。

〜好き勝手な調子はダメ。

〜むやみに強調しない、品が悪くなる。

〜基本は日常会話のトーン…

時空を超えて30年選手への戒め。

それにしても、30年という年月を経ての「発掘」にビックリ!

自分本位ではなく、テレビをご覧の皆さんにしっかり届く読みが大切です。