本番で…

本番で言い間違えると、アナウンサーは落ち込みます。

きょうの昼のニュース「スピーク」でのこと。
「午後5時54分から…」という原稿。「ゴゴゴジューヨンフン」と読んだ瞬間、
何かおかしい、と頭の中の回路が働き絶句。瞬時に読み直したのですが、
またもや「ゴゴゴジゴジューヨンフン」。

その後の気象情報、「福岡の桜の開花も間近かです」という原稿も、
読み間違いこそしませんでしたが、メロメロ。
予想最高気温が入りませんでした。ゴメンナサイ。

「ゴゴゴジゴジューヨンプン」が正解。
若手アナウンサーに口を酸っぱくして注意してきたのですが、お恥ずかしい限りです。

「イップン」「ニフン」「サンプン」「ヨンプン」「ゴフン」「ロップン」「ナナフン」
「ハップン」「キューフン」「ジュップン(ジップン)」
今更ながら日本語は奥深い言語です。

せっかくの機会なので、そのほかの例も。
「階」は「イッカイ」「ニカイ」「サンイ」「ヨンカイ」「ゴカイ」…

「軒」も「イッケン」「ニケン」「サンン」……でも、
「件」は「イッケン」「ニケン」「サンケン」……

と、ここまで書いたところで、気象予報士の手嶋さんから、
気象台が福岡の桜の開花を発表したとの一報が。


(先週末、出張先で撮影した河津桜です)

花を愛でながら気持ちを切り替えて……アナウンサーたるもの、
本番では綺麗な花を咲か
せたいものです。


春が来ました

今日の福岡は午後から久々に日差しに恵まれました。
気象予報士の手嶋さんに聞くと、福岡市では6日ぶりの日差しだそうです。
窓から外を覗いても、日の光に柔らかさが感じられます。

つい先日までは、「早春」或いは「浅春」という言葉が似つかわしい気候でしたが、陽
気に満ちて暖かさが感じられるきょうは、「陽春」でしょうか?

陽気に誘われて(?)愛用の電子辞書を引いて「春」がつく言葉を調べてみました。
「初春」「新春」「探春」「芳春」「残春」「惜春」「暮春」……

ところで、辞書には載っていないものの、日本人になじみの深い「春」がつく言葉があ
ります。この時期よく聞く言葉です。

それは「球春」。私のパソコンでも「キュウシュン」と入力して2番目に変換されまし
た。いつ、誰が使い始めた言葉かは知る由もありませんが、長い間使われて、辞書には載っていなくても、すっかり日本人に定着した言葉ですよね。

プロ野球は月末のシーズン開幕を前に、連日各地でオープン戦が開催されています。贔屓のチームの、或いはそのライバルチームの今シーズンの戦力は?と、野球ファンにとっては胸躍る季節。

「球春」。私たちスポーツアナウンサーにとっては、取材や資料整理に力が入る季節です。

さあ、『本番』に向けて、もう一仕事、頑張ります。